
Sim-to-Realデモ展示レポート(国際ロボット展/ロボットが自分で学ぶ未来を体験)
リョーサン主催イベント「ロボットが自分で学ぶ未来を体験」にてSim-to-Realデモ展示

展示概要
国際ロボット展2025にて展示した、株式会社理経 × 株式会社アマテックの Sim-to-Real(シミュレーション環境と実機ロボットの連携)デモは、多くの方に足を止めていただき、非常に大きな反響をいただきました。
あらためまして、ブースへお立ち寄りいただいた皆さま、本当にありがとうございました。
会期中は「導入した場合に現場がどう変わるのか」といった将来像を見据えた相談も多く、単なる技術紹介にとどまらず、実運用を前提とした質問が多かったことが印象的でした。
具体的には、Isaac Simと他のシミュレーション環境の違い、研究開発として進めるメリット、ティーチング中心の現場がどう変わっていくのか、導入に必要な費用や期間、そして実際にどのような技術構成で動いているのかなど、踏み込んだ内容が多く寄せられました。
一方で、展示エリアが通路に面しておらずスペースも限られていたため、気づかれずに通り過ぎてしまった来場者の方もいたと思います。
また、対応できる人数にも限りがあり、詳しくご説明できないままお帰りになった方もいらっしゃった点は、こちらとしても心残りでした。
その反響を受け、今回リョーサン主催のイベント 「ロボットが自分で学ぶ未来を体験」 に出展させていただくこととなり、国際ロボット展と同一のSim-to-Realデモ展示を行いました。
ロボット展ではお会いできなかった方にも改めてデモをご覧いただける機会となり、より落ち着いた環境で、導入検討に関する具体的なご相談を多くいただくことができました。
また当日は、株式会社理経による技術セッションも行われ、Isaac Simの基礎からSim-to-Realの考え方、USD・URDFを用いた環境構築、実機連携まで、デモの技術的な背景についても紹介されました。
株式会社理経セクションでデモ展示
今回の「ロボットが自分で学ぶ未来を体験」では、株式会社理経のセクションにてSim-to-Realデモ展示が行われました。
国際ロボット展では、株式会社理経と連携しながら、アマテックが技術面を中心に全体設計・構築を担い、デモの実装までを一貫して対応しました。
そのうえで今回のイベントでは、実際の運用や説明も含めて株式会社理経側で主体的に進められる形となり、アマテックは現地環境の調整や導入相談を中心にサポートする立場で関わりました。
技術を“展示のためのデモ”で終わらせるのではなく、導入検討や実運用を見据えて整理し、継続的に展開できる形に落とし込んでいく。
今回のイベントは、その考え方や技術の実際の動きを、デモを通して共有できる場となりました。

環境構築への不安と支援ニーズ
イベント会場では、
「興味はあるが、PCやロボットの初期設定が難しそうで不安」
「自社だけで環境構築できるか分からない」
といった声も多く聞かれました。
Sim-to-Realは導入後のメリットが大きい一方で、最初の立ち上げ段階では
- Isaac Sim / ROS2環境の構築
- GPUドライバや依存関係の調整
- 実機ロボットとの通信・制御設定
- シミュレーションと実機の差分調整
など、技術的に詰まりやすいポイントがいくつもあります。
会場でも「興味はあるが、環境構築まで含めると自社だけで進められるか不安」という声が多く、技術そのもの以上に、導入初期の進め方や体制づくりに悩まれている企業が多いことを実感しました。
Sim-to-Realを現場で活用するためには、まずは“動く状態”を安定して作ることが重要であり、導入の第一歩をどう設計するかが大きなポイントになります。
Sim-to-Real導入の2つの効果
今回の展示でも、Sim-to-Realの導入メリットについて特に関心が集まりました。
メリットは大きく分けて以下の2点です。
ダイレクトティーチングの工数を大幅に削減できる
従来のロボット導入では、現場でのダイレクトティーチング(手動での位置合わせ)が不可欠であり、
- ティーチングに時間がかかる
- 調整できる担当者が限られる
- 仕様変更のたびに再調整が必要
といった課題がありました。
Sim-to-Realの環境を構築することで、動作検証や事前調整をシミュレーション側で進められるため、現場での作業負担を大幅に軽減できます。
トラブル発生時に遠隔で対応できる
運用開始後のトラブル対応も、Sim-to-Realの大きな強みです。
- 想定外のエラーが発生する
- センサーや制御系の調整が必要になる
- ソフトウェア更新や動作確認が必要になる
といったケースでも、シミュレーション側で再現・切り分けができることで、現場に行かずに対応できる可能性が高まります。
よくいただいた質問:仕組みと初期費用
今回のイベントでは、天野が最も多く質問を受けたのが、
「このSim-to-Realは具体的にどういう仕組みで動いているのか?」
という点でした。
単に「シミュレーションで動かす」だけではなく、
- 実機との同期の方法
- ROS2を介した制御の流れ
- シミュレーションと実機の差分の扱い
- トラブル時の切り分けの考え方
といった、運用を見据えた仕組みに強い関心が集まりました。
また、研究開発用途として導入を検討されている方からは、
- 初期費用はどれくらいかかるのか
- どの程度の期間で立ち上がるのか
といった現実的な質問も多く、技術の面白さだけでなく「導入を前提にした相談」が多かったことが印象的でした。
まとめ
Sim-to-Realは単なる研究用途の技術ではなく、
- 現場導入の負担を下げる
- 運用後のトラブル対応を強くする
- 開発スピードを上げる
という意味で、実用面での価値が非常に高い技術です。
国際ロボット展から今回の「ロボットが自分で学ぶ未来を体験」までを通して、導入を検討する企業が確実に増えていることを実感しました。
お問い合わせ
Sim-to-Realの導入や検証をご検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。
「まず何から始めるべきか分からない」「導入の進め方を相談したい」といった段階でも問題ありません。